● 均一でない面の表現


これも、もりさんとの情報交換の中で見つけた方法ですが、結構使えると思います。

「均一でない面」と言っても色々なパターンがありますよね。
まだら模様の素材、表面の凹凸による反射と影のザラつき、写真の粒子の荒れ・・・などなど。

フィルタ(効果)で処理出来ないか実験してみました。

まずは、まだら模様の表現です。


スイカの形にパスを引いてクリッピングマスクとし、その中に 赤-白-緑のグラデーションメッシュを作成します。
そのメッシュを同じ位置に複製して、上になっている方に 効果→ピクセレート→「メゾティント」をかけます。
パラメータは「細かい」にします。(A4サイズでの作成時)

効果を適用した直後は「わ!!! なんだこれ?」状態ですが、不透明度を 2%近くまで落として、皮の側に不透明マスクを
かけると上の作例になります。あとは種を描写して出来上がりです。
赤から白への切り替わり箇所で、そこそこ狙った質感になったと思います。


次に、凹凸による反射と影のザラつきの表現です。


これもマニホールドのパイプ部分をメッシュで作成後、メゾティントをパラメータ違いで 2段重ねています。
下段は「細かい」を不透明度 3%の通常の乗せで、上段は「粒状」を不透明度 2%の通常の乗せ…です。
ハイライト箇所は不透明マスクをかけていますが、上段の方は少し広目にかけています。
反射は?ですが、影はそこそこザラついた質感になったと思います。
ダイキャストの表面やエンジンまわりの隠し味なんかに使えそうですね。


凹凸によるザラつきの表現 - その 2 (製作 : もりさん)
ドーナツに砂糖のツブツブを付ける場合

- 砂糖(白)の描写 -
適当に描いた複合パスを白く塗り、複製します。1枚にメゾティント(粗)を適用し、メゾティント側でマスクして不透明度を 45%にします。

- 砂糖の影(グレー)の描写 -
上記を 1段下にコピーし、効果無し側を白からグレーに変更して位置を若干右下にずらします。


表面に付着したような、立体的な描写になったと思います。



Galleryにある Rawlingsは、上の 2つの方法を使って皮革の質感を表現しています。 (画像は 72dpi出力のオリジナルサイズ)
面積の大きな部分は下地のメッシュの上に、シャドー部をマスクしたメゾティントを重ね、その上に「細かい/粒状」で 2段重ねて、さらに「砂糖ツブツブ」で明るい色を乗せています。

アートワークのサイズは一番効果の掛りが良かった A2強にしています。ラスター系のフィルタなので、その辺は用紙サイズによってかなり変わってしまうようです。

その他、革紐の部分はメゾティントの 2段重ねです。この画像での裏革の部分は、下記にあるメッシュによる色飛びと、効果の範囲拡大は使っていません。


画像下部にある裏革の描写 (オリジナルを 200%拡大、原寸は下段画像参照)
1. 裏革の部分をメッシュで描写。輪郭付近は遠い色をわざと近付けてチリチリとジャギーのような色飛びが出るようにしています。2. その上のコピーしたメッシュにメゾティント適用で輪郭部分を外側に少し引っ張ります。3. そうする事で裏革のささくれた感じが表現できます。
こんな感じでかなり狙い通りの質感が得られたと思います。
その他の部分でも、上記のメゾティントの重ね合わせしか適用してません。背景にもメゾティントを 2段重ねで適用していますが、こうすることで写真のような粒状感の表現が可能です。

複数の効果とマスク併用で他にも色々な描写が出来そうですね。


戻る